医師の阿久津です。
私は普段、栄養外来をしていることもあり、こういった質問も実はよくされているので、まとめました。
中学受験本番の日が近づくと、親御さんは「当日の朝は何を食べさせればいいのか」「休み時間の過ごし方は?」と、細かなことまで不安が尽きないものです。実は、医学的な観点から見ると「食べ方」ひとつで、お子さんの集中力や思考力は大きく変わります 。
現代の中学受験は「脳のスポーツ」といっても過言ではなく、最高のパフォーマンスを発揮するための食事のポイントについてお話しします 。
脳が活動するためのエネルギー源は、その約99%がブドウ糖(グルコース)です 。試験中に頭を使うたびに、神経細胞はブドウ糖を燃焼させて電気信号を発しています 。
しかし、脳内のブドウ糖が枯渇すると「頭がボーッとする」「計算ミスが増える」「手足が冷える」といった状態に陥ります 。いわば、脳のブドウ糖残量は、集中力の残量そのものなのです 。
ここで重要なのが、ブドウ糖を効率よくエネルギーに変える「点火プラグ」の役割を果たす栄養素です。
良かれと思って「おにぎりだけ」「パンだけ」といった炭水化物中心の食事を摂らせるのは、実は一番もったいない選択です 。炭水化物のみの食事は血糖値を急上昇させ、その後に急降下を招きます 。この乱高下こそが、試験中の眠気や集中力低下の正体です 。
食事のポイントは以下の3点です。
朝食であれば「卵焼き、ごはん、味噌汁、鮭」といったタンパク質と糖質と適度な脂質があるメニューが、脳のエネルギーを安定させる理想的な形です 。
午前と午後で2校受験する場合など、お昼ごはんの選択も重要です。
実は、飲食店やコンビニのおにぎりは、冷めても美味しいように糖類や添加物が含まれていることがあり、血糖値を上げすぎてしまうリスクがあります 。先ほども話した通り、血糖値の変動は集中力低下のリスクがあります。
おすすめは、自宅で作って少し冷ましたお弁当です 。ご飯は常温で時間が経つと「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」が増え、GI値が下がります 。これにより、食後の血糖値上昇が緩やかになります 。
試験の合間にお腹が空いてしまったときは、以下の低GIなものを少量口にしましょう 。
よく利用される「ブドウ糖タブレット」は、即効性はありますが効果は30分程度と一時的です 。摂りすぎると逆に作業効率が低下したり、その後に反応性低血糖を起こしたりする可能性があるため、注意が必要です 。
身体がわずか2%脱水するだけでも集中力は低下します 。水や麦茶を「こまめに一口ずつ」飲むのがベストです 。甘いスポーツドリンクは血糖値を変動させるため、試験中は避けましょう 。
Q. 試験直前にカツ丼を食べるのは「勝負に勝つ」という意味で良いでしょうか?
A. 残念ながら医学的にはおすすめできません。揚げ物やどんぶり系は血糖値を急上昇させるため、午後の試験で猛烈な眠気に襲われる原因になります 。
Q. 集中力を高めるために、甘いジュースを飲ませてもいいですか?
A. 避けたほうが良いでしょう。ジュースや甘いパンは血糖値を急激に上げ、その後の急降下によって頭がボーッとしてしまいます 。水分補給は水や麦茶にしましょう 。
Q. お弁当に梅干しを入れても大丈夫ですか?
A. はい。梅干しに含まれるクエン酸は疲労回復に役立ちます 。ただし、試験当日に新しいことをするのはストレスになるため、普段から食べ慣れているお子さんに限ります 。
Q. どのくらいの量を食べさせるのが良いですか?
A. 「満腹」よりも「腹八分」が集中力を維持するコツです 。
身体も脳も万全に整えてこそ、積み重ねてきた実力を100%発揮できます 。前日・当日の「食の作戦」をお子さんと一緒に立てて、本番に備えてあげてください 。
受験をがんばる受験生と、支えるご家族を心から応援しています 。
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