健康顔面教室ブログ
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2025.12.12

気になる「アデノイド顔貌」とは?その原因と今日からできる予防法

西馬込あくつ耳鼻咽喉科の阿久津です。

お子様の成長や健康について、様々な情報があふれる中で、不安に感じることも少なくないかと思います。今回は、当院でも相談が増えている「アデノイド顔貌(がんぼう)」について、耳鼻咽喉科医としての知見も交えながら、その原因とご家庭でできる予防法を詳しく解説していきます。

「アデノイド顔貌」とは、耳鼻科医の視点から

「アデノイド顔貌」とは、鼻の奥にある「アデノイド」(咽頭扁桃)が肥大することで鼻呼吸が困難になり、慢性的な口呼吸が続くことで生じる、特有の顔つきや骨格の変化を指します。

医学的な視点で見ると、単に「見た目の問題」ではありません。成長期のお子さんの健康、特に顎(あご)の骨の発達や噛み合わせ、さらには睡眠の質にも深く関わる大切な問題です。

具体的には、以下のような特徴が見られるお子さんがいます。

  • お口が常にポカンと開いている
  • 顔が縦に長く、平坦に見える
  • 上の歯が前に出ている(出っ歯傾向)
  • 下あごの発達が不十分で小さくなる傾向がある

もしお子様やそのお友達で「お口ポカン」の子を見かけたら、それは鼻呼吸がうまくできていないサインかもしれません。耳鼻科医として、鼻呼吸の確保は全身の健康の基本だと考えています。

なぜアデノイドが大きくなるのか?その原因

アデノイドは、リンパ組織の一つであり、2〜5歳頃に免疫機能の発達とともに一時的に大きくなるのは自然なことです。しかし、その後も大きさが改善しなかったり、症状が強く出たりする原因はいくつか考えられます。

  • 慢性の炎症: アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(ちくのう症)など、鼻詰まりが続く病態がある場合、アデノイドが炎症を繰り返し、大きく腫れやすくなります。
  • 口呼吸の悪循環: 鼻詰まりで口呼吸をすると、乾燥した空気がアデノイドを刺激し、さらに腫れを悪化させることがあります。
  • いびきや無呼吸: アデノイド肥大が原因でいびきや睡眠時無呼吸が生じると、酸素が十分に取り込めず、成長にも影響を及ぼす可能性があります。

鼻詰まりが続くことでアデノイドが大きくなり、結果として顔の筋肉や舌の使い方が変わり、顎の骨の正常な成長を妨げてしまう—この悪循環を断ち切ることが、私たちの重要な役割です。

今日からできる!アデノイド顔貌の予防法とご家庭でのケア

顔つきの変化は心配の種ですが、ご家庭での意識とケアで、お子さんの成長をサポートできます。

  1. 鼻呼吸の習慣化: 日中や睡眠中、「鼻呼吸」ができているかを意識的にチェックしてあげてください。口が開いていたら優しく閉じるよう促しましょう。
  2. 鼻の通り道の確保: 鼻炎やアレルギーによる鼻詰まりがある場合は、放置せずに、早めに耳鼻科を受診し、適切な治療を受けることが最優先です。
  3. 口腔周囲筋のトレーニング: 舌を上あごの正しい位置(スポット)につける練習や、口唇を閉じる筋肉を意識した簡単な「あいうべ体操」などのトレーニングを遊び感覚で取り入れるのが効果的です。
  4. 食事で噛む力を養う: 現代の子どもたちは噛む回数が減りがちです。意識的に噛み応えのある食材(根菜類など)を取り入れ、「よく噛む習慣」をつけましょう。
  5. 正しい姿勢の意識: 猫背は口呼吸を誘発しやすくなります。背筋を伸ばし、正しい姿勢を意識させることも大切です。

こんな時は迷わず受診を!専門医に相談しましょう

ご家庭でのケアも重要ですが、以下のようなサインが見られる場合は、早期に耳鼻咽喉科医にご相談ください。

  • 激しいいびきがある、または寝ている間に息が止まっているように見える。(睡眠時無呼吸の可能性)
  • 鼻詰まりが数週間以上、長く続いている。
  • 日中の「お口ポカン」が癖になってしまっている。
  • 幼稚園や保育園で「食事に時間がかかる」と指摘された。

早めに専門医に相談することで、アデノイド肥大の程度や原因を正確に診断し、手術の必要性も含めた適切な治療プランをご提案できます。

よくある質問 FAQ

Q. アデノイド顔貌は、何歳までに治療を始めるのが効果的ですか?

A. 早ければ早いほど効果的です。特に5歳頃までの骨格形成期に鼻呼吸を確立することが非常に重要です。顔の成長が終わってしまう前に、原因となる鼻詰まりを解消し、正しい口の使い方の習慣をつけることが大切です。気になる症状があれば、成長期を逃さないためにも、できるだけ早くご相談ください。

Q. アデノイド顔貌は、大人になってからでも治せますか?

A. 大人になってから多少の変化はあっても骨格が完成しているため、根本的には改善しません。大人の方も、鼻の治療で鼻呼吸を可能にすることや、口腔筋機能療法(MFT)などで筋肉の使い方を改善することで、顔つきや症状の改善が見込めます。

Q. 予防法として挙げられている「あいうべ体操」は、何歳から始められますか?

A. お子さんが指示を理解し、真似ができる年齢になれば始められます。目安としては3歳~4歳頃から、遊び感覚で取り入れるのが良いでしょう。無理なく楽しく続けられることが重要です。具体的な方法は、当院のLINEでも紹介していきますので、ぜひ友だち追加してご覧ください。

まとめ:お子様の健やかな成長のために

「アデノイド顔貌」の原因は、多くが耳鼻科的な問題、すなわち鼻呼吸の障害から始まっています。早期にその原因を取り除き、正しい呼吸と口腔機能の発達を促すことが、お子様の健やかな顔の成長と全身の健康を守る鍵となります。

ご家庭でのちょっとした気づきが、未来の笑顔に繋がります。気になることがあれば、どうぞお気軽に当院にご相談ください。

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