みなさんの亜鉛、足りてますか?ご自宅でも簡単チェック方法!

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨
過去のレシピに関しては<a href=”https://www.magojibi.jp/nutritionist_blog/”>こちら</a>よりご覧ください。

今月は、レシピに加えて亜鉛について詳しくご紹介しています。今回で最終回!

亜鉛とは・・・

人体にとって重要な微量ミネラルの1つです。細胞分裂の際の遺伝子情報の伝達や複製、ウィルスから体を守ったり、タンパク質の合成や成長ホルモンの分泌にも関わっているため身長の成長にも欠かせません。

☆亜鉛を摂ることで期待できる効果☆

・免疫力が高まる
・味覚を正常に保つ
・筋力アップ効果
・アルコールを分解する
・成長や発育に欠かせない
・髪や肌の健康維持に
・ホルモンバランスを整える
・生殖機能の改善
・うつ状態の緩和効果
・抗酸化作用の活性化

亜鉛は体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。
亜鉛を摂取しないことで、すぐ病気になるわけではないですが、免疫力と深く関わる栄養素なので不足することでいずれ深刻な病気を引き起こす可能性もあります。

☆亜鉛を多く含む食材☆

牡蠣や豚・牛レバーが代表的でお勧めですが、苦手な方も結構いると思います。無理に食べる必要はないので、牛肩赤身肉、牛もも赤肉、豚ヒレ肉、高野豆腐、ホタテ貝にも亜鉛が多く含まれているのでお試しください。チーズ、納豆、卵は冷蔵庫に常備しておいて、小腹が空いた時には、アーモンドなどのナッツ類やカボチャの種をすぐ手の届く位置にタッパーなどに入れておけば、小腹も満たされ亜鉛も摂れて一石二鳥です。卵は、ゆで卵や目玉焼きで食べるよりもスクランブルエッグの方が栄養の吸収がよくお勧めです。

亜鉛と一緒に摂ると吸収を助けてくれるのが、肉や魚などの動物性タンパク質、クエン酸、ビタミンCです。これらの食材を上手く献立に取り入れるとよいでしょう。1つの同じ食材を毎日食べるとアレルギーになる可能性もあるので注意してください。また体に良いからといって食べ過ぎも良くありません。

☆亜鉛の吸収を妨げる要因☆

食物繊維 / シュウ酸 / フィチン酸 / ポリリン酸 / カルシウム
タンニン / アルコール / リン酸塩
シュウ酸、フィチン酸、ポリリン酸に関してはあまり聞かない栄養素ですが、食物繊維とカルシウムは摂った方がいい有名な栄養素なので亜鉛の吸収を妨げるというのは困ったものです。摂るタイミングが大切になります。亜鉛の消費量が増える要因としては激しい運動や労働、病気にかかるなどがあげられます。病気にかかった後の血液検査には、亜鉛の数値の低下が明らかに見受けられます。

食事からの適正量であれば副作用はありません。
しかし、サプリメントなどにより適正量を超え過剰に亜鉛を摂取した場合には、吐き気、嘔吐、めまい、食欲不振、痙攣、下痢、頭痛などを起こしてしまう可能性があります。適正量の亜鉛のサプリを摂る場合は、午前中に摂取することをお勧めします。

亜鉛不足かどうか簡単チェック

・食べ物の風味(香りや味わい)がわからない
・調味料を多く使うようになった
・食べてないときも口の中に苦味などを感じる
・何を食べてもまずく味がしなかったりするため、食欲が低下し体重が減った
・塩味がとがった感じがして不快に思う
・以前は好きだったものが嫌いになる
・いつもと違う味がする
・抜け毛が増え髪のコシがなくなった
・爪が割れやすくなった
・爪に白い斑点が出るなど、何らかの異常がある
・風邪などの感染症にかかりやすくなった

複数当てはまったのがあった場合は要注意です。当院長は、栄養外来で患者さんの爪を見て診断することもあります。

チェック項目の「爪」に関連した豆知識

“理想的な爪の切り方”があります。看護師さんも患者さんの爪を切る場合があるので学校で習うそうです。

自己流の方が圧倒的だと思いますが、爪の切り方が良くないと爪のトラブルにつながることも。
ポイントは爪に負担をかけないように切ることです。
爪の形は、左右対称のスクエアオフ(角を少し丸めた形)が爪に負担が少なく健康的な形がいいです。深爪防止で白い部分は少し残しましょう。
爪が水分を吸って柔らかくなっているお風呂上がりに切るのがベストな切るタイミングです。切った後は二枚爪や引っかかり防止でヤスリがけをしましょう。

味覚障害実践チェック

・コップを3つ用意し、それぞれに200ミリリットル程度の水を入れる。1つに耳かき3杯分程度の食塩、1つに小さじ2/3程度の砂糖を加える。
・よくかき混ぜ、目をつぶって置き場所を入れ替えるなどして、どのコップに何が入っているかわからないようにし、味がしないか、しょっぱいか、甘いかを判断する。

この味覚障害チェックで間違ってしまった場合は亜鉛不足に陥っている可能性があります。

参考文献:平澤精一 岸村康代 亜鉛チャージ健康法 株式会社アスコム 2019年11月27日

栄養士おすすめ簡単美味しいレシピ~かぼちゃとチーズのサラダ~

■栄養士からの一言

松の実には亜鉛も多く栄養素が豊富に含まれており、約2000年前の中国の書物にはすでに松の実があり、漢方や薬膳に利用されています。
松の実に豊富な亜鉛には、毛髪の主成分であるケラチンというタンパク質を合成する働きがあり、髪にツヤを与え潤いを与えたりする効果があります。髪を強くし薄毛を改善する効果も期待されています。
かぼちゃの甘みとチーズがよく合いお子さんにも喜ばれる味です。
電子レンジで簡単にできますので、良かったら作ってみてください!

■材料(2人分)

かぼちゃ1/8個(200グラム)
プロセスチーズ15グラム
松の実15グラム
マヨネーズ大さじ1
塩少々(0.5グラム程度)

■作り方

1、かぼちゃは種とワタを取り、2〜3センチに切る。

2、耐熱ボールに1、水大さじ1を入れラップをかけて電子レンジ600ワットで8分加熱する。

3、水気を切って熱いうちに軽くフォークなどでつぶし、1センチ角に切ったチーズ、マヨネーズ、塩とよく混ぜあわせる。

4、松の実を加え全体をさっくり混ぜ合わせる。

5、完成!!!

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました!
亜鉛について知った事を、是非ご家族やご友人にも教えてあげてください。お互いの爪をチャックし合うのも良いかも?
身体を作る大切な栄養素の1つではありますが、亜鉛を摂取することにより味覚が優れると、美味しいものの良い香りや味のうま味も感じやすくなり、良いことづくしですね!
亜鉛不足かも?と思った方は、是非当院へご相談しにきてください☆

次回もお楽しみに!

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

詳細はこちら