栄養ブログ
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2025.12.10

しょうがの驚くべき栄養と温活効果!

生姜の健康効果 

体を内側から整える万能食材です。

生姜(しょうが)は、古くから薬用植物として利用されてきた食材であり、日本でも薬味や煮物、飲み物など幅広い料理に登場します。独特の香りと辛味だけでなく、健康効果の高さが多くの研究で確認されており、「毎日少しでも取り入れたい食品」の代表と言えます。

1. 生姜の特徴的な成分「ジンゲロール」と「ショウガオール」

生姜の健康パワーの中心となるのがジンゲロールとショウガオールです。

ジンゲロールは、生の生姜に多く含まれる辛味成分で、抗菌・抗炎症・発汗作用があることで知られています。切った瞬間に鼻に抜けるようなツンとした香りは、この成分によるものです。

一方でショウガオールは、加熱や乾燥によってジンゲロールが変化して生まれる成分で、こちらは身体を芯から温める効果が非常に強いことが特徴です。「生姜を加熱すると身体がポカポカする」と言われる理由は、ショウガオールの働きによるものです。

生と加熱で成分が変化し、得られる効果が変わるという点は、生姜ならではのユニークな特徴です。

 2. 体を温める「温活効果」

生姜の代表的な健康効果といえば、身体を温める作用(温熱効果)です。とくにショウガオールは血行を促進し、体の末端まで温かさを届ける働きがあります。冷え性に悩む人が生姜を積極的に取り入れるのは、この血流改善作用が理由です。

体温が上がると、免疫機能や代謝の働きが活性化するため、体が冷えやすい季節の体調管理にも効果的です。

 3. 免疫力を高める作用

生姜には、体温上昇による免疫活性化だけでなく、抗炎症作用や抗酸化作用をもつ成分が多く含まれています。

ジンゲロールは炎症を鎮める働きが確認されており、喉の不調や風邪の初期症状の緩和に役立つとされています。昔から「風邪をひいたら生姜湯」と言われるのは、単なる民間療法ではなく、生姜の成分による科学的な裏付けがあるのです。

また、生姜に含まれる抗酸化成分は細胞の老化を抑え、生活習慣病の予防にも貢献します。

 4. 消化促進・胃の調子を整える

生姜には消化を助ける酵素の働きを支える作用があり、食べ過ぎ・飲み過ぎの後にも適しています。胃もたれの原因となる胃の停滞を解消し、胃腸の動きをスムーズにする働きがあります。

また、ジンゲロールの辛味は唾液や胃液の分泌を促進し、消化吸収を助けるため、食欲が落ちているときにも役立ちます。妊娠中のつわりに対して生姜が一定の効果を示すことも、複数の研究で報告されています。

 5. 代謝アップ・脂肪燃焼サポート

生姜は、体温を高めて血流を改善することで、基礎代謝の向上にもつながります。体の代謝が上がるとエネルギーが使われやすくなるため、脂肪燃焼をサポートする効果も期待できます。

特に、加熱生姜に含まれるショウガオールは、脂肪細胞の分解を助ける働きがあるとされ、ダイエット中の体づくりに自然と取り入れやすい食材です。

 6. 抗菌作用で食中毒予防にも

寿司に「ガリ(甘酢生姜)」が添えられているのには、抗菌作用という明確な理由があります。ジンゲロールには強い殺菌・抗菌作用があり、生魚の菌に対するリスク軽減として働きます。

日常的にも、生姜を料理に少量加えることで、食材の臭みを消しつつ、食中毒予防の補助的な役割を果たすことがあります。

7. ストレス・自律神経のバランスを整える

生姜の香り成分には、リラックス効果があるとされ、疲労回復やストレス緩和にもつながると考えられています。温かい生姜茶や生姜入り味噌汁を飲んだときに「ほっとする」感覚は、香りと温熱効果が組み合わさった結果です。

冷えによる不調やストレスで自律神経が乱れやすい人には、日常の中で少しずつ取り入れることで心身の調整に役立ちます。

まとめ

生姜は、

☑体を温める
☑免疫力を高める
☑消化を助ける
☑抗炎症・抗酸化作用
☑抗菌作用
☑代謝アップ
といった、幅広い健康効果を持つ万能食材です。

生と加熱で成分と効果が異なるため、目的に合わせて使い分けるのもポイントです。毎日の食事に少量加えるだけでも体調が整いやすくなるため、季節を問わず取り入れていきたい食材と言えるでしょう。

~生姜レシピ~
生姜とはちみつの米粉パウンドケーキ

材料(パウンド型1本分)

バター … 100g(室温)
砂糖 … 40g
はちみつ … 50g
卵 … 2個(室温)
米粉 … 120g
ベーキングパウダー … 小さじ1
生姜10グラム(すりおろします)
豆乳… 大さじ2

作り方

① 下準備

オーブン170℃に予熱
型にクッキングシートを敷く
卵とバターは常温に戻す(超重要)

*電子レンジでバターを室温に戻す場合は

バターを 1cm厚さ程度にカットして耐熱皿に並べます。

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200W で30秒〜40秒程度
まだ硬い場合は 10秒ずつ追加

硬さとしては手で押して「ふに」っとするくらいが理想です。

*1番右ぐらい

② バター+砂糖を白っぽくなるまでしっかり混ぜる

*ハンドミキサーを使われる場合は大きめのボウルを使うことをおすすめします。

③ はちみつを加えて混ぜる

④ 溶いた卵を3回に分けて入れる

分離しないように、よく混ぜてから次を入れる。

⑤ 生姜と豆乳を加える

米粉は水分を吸いやすいので、生地が固いときは豆乳を追加してください。

⑥ 米粉+ベーキングパウダーを入れる

*米粉は玉にならないので、ふるわなくて大丈夫です。

ゴムべらで切るように混ぜすぎない。

⑦ 型に入れて170℃で40〜45分焼く

竹串チェックで何も付かなければ完成。

~大塚先生より一言~

生姜は皮を剥かずにすりおろしてください。皮があると生姜の香りが一層フワッとします。

作り方の⑤までの工程ではハンドミキサーをお持ちの方は使ってもいいのですが、その時は大きめのボールを使われることをオススメします。小さめのボールだといろんなところに材料が飛び散って、後片付けが大変になります。型に入れた後は、真ん中の部分を少し凹ませてから焼いてください。真ん中の部分が盛り上がります。

米粉で美味しく作るコツです。

米粉は微細タイプを使った方がしっとり食べやすくなります。

焼きすぎると水分が飛び固くなるので注意してください。

翌日は、なおしっとりとして美味しくなります。

翌日食べられる時はラップなどでしっかり包んで保存してください。

記事執筆者

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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