ブログ
blog

2025.05.29 院長ブログ

Bスポット治療は痛い!?実際のお話

「Bスポット治療って痛いって聞いたけど本当?」

「ちょっと興味はあるけれど、痛かったら嫌だな…」

そんな不安を感じている方へ、Bスポット治療(正式にはEAT:上咽頭擦過療法)について、今の治療がどんなものか、痛みはどのくらいなのかを、わかりやすくご紹介します。

Bスポット治療とは?

Bスポット治療は、鼻の奥と喉の境目にある「上咽頭(じょういんとう)」という場所に綿棒でこすって(擦過)、症状の改善を目指す治療法です。

インフルエンザやコロナの検査をされる時、鼻からグリグリされる場所が上咽頭です。

上咽頭の役割は、呼吸のたびに空気が通る場所で、ウイルスや細菌が体に入るのを防ぐ役割を持っています。

風邪やアレルギーなどで炎症が起こることもありますが、それが慢性的に続いてしまうと、のどの違和感や後鼻漏(鼻水が喉に落ちる感じ)、長引く咳、頭痛、倦怠感、不眠など、さまざまな不調を引き起こすことがあります。

そんな慢性上咽頭炎の治療として行われるのが、Bスポット治療です。

「痛い」と言われる理由

一般的なBスポット治療では、上咽頭を口から挿入し、綿棒で直接こする際に、

  • 口から器具を入れられるのでえずく(嘔吐反射を起こす)
  • 使用する塩化亜鉛という薬液がしみる
  • 炎症のある部分を刺激して痛みを感じる

こういった理由から、Bスポット治療は痛いというイメージや実際に受けている患者さんの体験談も痛いというキーワードが多くでていると考えられます

実際に、Bスポット治療は痛いです!!

ただし、いくつかの工夫によって痛みを抑える方法もあります

今は痛みを抑える工夫が進んでいます

最近のBスポット治療は大きく進化しています。

最近では、「内視鏡(小さなカメラ)」を使って、鼻の奥を画面で確認しながら処置を行う「内視鏡下 Bスポット治療(E-EAT)」という方法が普及しています。

この方法だと、

  • 見えづらい場所にも的確にアプローチできる
  • 炎症の強い部分を丁寧に処置できる
  • 痛みが出やすい場所を避けることができる
  • 口からアプローチしないので、あの辛いえずき(嘔吐反射)が起きにくい

といったメリットがあり、

処置中の痛みを抑えながら、効果的な処置ができるようになってきています

実際、私たちのクリニックに受診する患者さんも

「思っていたより痛くなかった」

「最初は少ししみたけど、だんだん楽になった」という声も多く聞かれます。

しかしながら、処置後の痛みは口から行うBスポット治療も内視鏡を使う場合も同じです。

痛みは“効いているサイン”になることも

上咽頭炎の状態をチェックするために、検査目的でBスポット治療を行うときもあります。

上咽頭に問題がない方は、こすっても全く痛みを感じませんが、

上咽頭に炎症がある方は、生理食塩水でこすっても、その後の痛みを感じています。

少し不思議に感じるかもしれませんが、Bスポット治療を受けたとき、

「ズンとした痛み」や「しみるような刺激」を感じた場所が、

まさに不調の原因になっている炎症のポイントだった、ということがあります。

つまり、「痛み=悪いこと」ではなく、「そこが治療のカギだった」というケースもあるのです。

当クリニックについて

当クリニックは、東京都大田区に

西馬込あくつ耳鼻咽喉科

馬込駅前あくつ小児科耳鼻咽喉科

東京都品川区に

大井町あくつ耳鼻咽喉科

の3院がありますが、どの曜日・時間帯・場所でも内視鏡下Bスポット治療が可能となっています。

まとめ

  • Bスポット治療は痛みを伴う処置として嫌がられることも多いですが、処置の工夫によって、処置中の痛みを緩和することができます
  • 内視鏡を使うことで、見えにくい場所まで丁寧に処置でき、痛みを減らす工夫ができます
  • 痛みが出た場所が、実は不調の原因となる炎症部位だった、ということもあります
  • 気になる方は、治療方法や痛みへの配慮について、医師と相談してみてください

「こんな症状で耳鼻科に行っていいのかな?」と迷われることもあるかもしれません。
でも、不調には必ず何かしらの原因があります。

つらい症状が長引いているとき、「もしかしたら鼻や喉の奥が関係しているのかも」と少し視点を変えてみることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

慢性上咽頭炎について