味覚の秋!食欲増進スパイス

朝夕は段々と気温が低くなってきましたが、まだまだ気温が高い日などが続くと食欲が減退する方もいらっしゃると思います。

気温が高くなると食欲が急に出なくなるのは、基礎代謝が低下するからです。

体の中で体温が上昇のためエネルギー消費があまり起きないので、食事によるエネルギー摂取の必要性が感じられなくなり食欲が下がってきます。

夏バテの場合、主な原因は冷房の効いた涼しい室内と暑い屋外の気温の差によって生じる自律神経の乱れです。他には暑さによる睡眠不足、冷たい飲み物や食べ物の取りすぎも夏バテを引き起こす一因となってしまいます。

夏バテの症状がでるのは、真夏と思いがちですが、身体が暑さに慣れていない梅雨明けごろに感じるという人も多いです。

食欲増進に嬉しいスパイス

唐辛子

唐辛子にはカプサイシンといって内臓が温まることで食欲不振食欲増進をサポートします。

辛いスパイスを食べると、交感神経が優位になり、肌の温度が上昇して、汗をかき、汗の蒸発が促され体温を下げてくれる効果もあります。

コリアンダー

別名はパクチーです。パクチーの独特な香りは葉の部分です。スパイスとして使用するには種子の部分がお勧めです。白身魚やエビ、お肉などにまぶして調理すると、食欲の増進や炎症を緩和する効能があります。温めて潰すとオレンジのような甘い香りがします。パキスタンなどでは咳止めの薬としても用いられているそうです。

クミン

野菜炒め等に使用すると、いつもの味とは違った味わいになります。消化の促進や肝機能を高める効能があります。クミンの香りには食欲を増進させる効能、精神をリラックスさせる効能がある一方、すっきりとした香りには拡散作用もあるため眠気を覚ます効果があります。植物ステロールが含まれているのも特徴で、コレステロール値の低下に大きな効能があります。動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣予防にも有効です。

クミンに含まれているクミンアルデヒドやリモネンには抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐアンチエイジング効果が期待できます。

ブラックペッパー

新陳代謝を高めてくれます。食欲増進、疲労回復など夏バテしやすいこの時期には嬉しい効果が期待できます。


食欲を増進する方法としては

・少量ずつ頻繁に食べる

 少しの量で4〜6回など食事の回数を増やしてみてください。

・運動をする

適度な運動をすることで胃腸に刺激を与え、胃腸の機能がアップします。便秘解消にも効果があります。

・規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送ることで自律神経のバランスを整えることができ、胃腸の機能がアップします。

・食欲増進効果のある食べ物を食べる

酢、梅干し、納豆、柑橘類、豚肉、トマト、パイナップル、セロリ、ニンニク、ネギ

酸味のあるものなどは唾液の分泌を促進し、食欲を増加させます。

食欲がないのは暑さの問題だけではなく、ストレスや運動不足、便秘などの他の原因によって食欲をなくすこともあります。気になる場合には病院を受診してください。


本日の一品:

火を使わない‼︎暑い日でも簡単に作れるクミン入りしらすふりかけ

材料 (おにぎりの場合お茶碗2杯分程度)
しらす     30グラム
ごま      大さじ1
かつお節    1.5グラム
しょうゆ    小さじ1
クミンパウダー 小さじ1/4
おにぎりにして、お弁当などにも便利です。
◎材料を全てボウルに入れ混ぜ合わせる。

暑い日でも火を使わなくてもいい簡単ふりかけの紹介でした。

クミンの味も主張が強いわけではなく、ほんのりしていて、食欲のない時にでも、おにぎりにするなどして食べていただくと手軽に食べることができるのでおススメです。

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記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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