耳の症状

耳あか(耳垢)

耳あか(耳垢)

「耳あか(耳垢:じこう)」とは、読んで字のごとく、耳の中に付着した垢(あか)のことです。

耳あか(耳垢)は、顎を動かす動作などによって、自然と外の方へ移動してきますが、「毎日、耳掃除をしないと気持ちが悪い」「奥まで取ってすっきりしたい」と頻繁に耳掃除をしている方も多いのではないでしょうか。

耳掃除はやりすぎても、全くやらなくても、耳垢栓塞(じこうせんそく)や外耳道炎(がいじどうえん)などの病気を引き起こしてしまうことがあります。
特に、耳の痛みがある場合や高齢者の方で聞こえづらさ(難聴)や耳鳴りを感じている場合には、すぐに当院までご来院ください。

当院では、耳や鼓膜を傷つけないよう内視鏡カメラで見ながら、耳掃除(耳あかの除去)を行っています。

赤ちゃんからご高齢者の方まで耳あか(耳垢)のことでお困りの場合には、お気軽にご相談ください。

耳あか(耳垢)とは?

「耳あか」というと、耳から出る“垢=いらないもの”というイメージをお持ちかもしれませんが、意外にも抗菌性を持ち、むしろ耳(外耳道)の表面を保護したり、鼓膜の汚れや虫などの侵入を防いだりする役割もあります。

(画像)メディカルイラスト図鑑|耳の構造図


耳あか(耳垢)とは、耳の中の耳垢腺や皮脂腺から出た「分泌物」と耳の皮膚の「表皮細胞(=垢)」などが混ざったもので、意外にも耳穴から1cmぐらいの浅いところに溜まっているのです。

耳あか(耳垢)に関係する病気

耳垢栓塞(じこうせんそく)

耳あかが溜まって、外耳道が狭くなったり、完全に塞いだりしている状態です。
聞こえづらい(難聴)、耳の閉そく感(詰まった感じ)、耳鳴り、自分の声が大きく響いて聞こえるなどの症状が現れます。
耳(外耳道)の小さいお子さんや耳あかを排出する力が弱くなった高齢者の方に多く見られます。
プールやお風呂で耳に水が入り、耳あかが膨らむことで、急に聞こえが悪くなることがあります。
また、ご高齢の方も聞こえづらさ(難聴)を「年のせい」とは思い込まずに、耳あかが溜まっていないか、一度当院でチェックしてみては、いかがでしょうか?

外耳道湿疹(がいじどうしっしん)

外耳道湿疹は強いかゆみや耳だれが出るのが特徴で、耳の穴の入り口付近(外耳道)の皮膚がガサガサ・じくじくしている状態です。
耳掃除のやりすぎが一番の原因で、シャンプーなどが耳に入ることでも起こりやすくなります。
気になって、さらに耳掃除や耳をいじってしまうことで症状が悪化する悪循環に陥りやすいので、早めに治療しましょう。

耳あか(耳垢)の検査

問診・視診

内視鏡カメラを使って、外耳道や鼓膜の状態を丁寧に確認します。
当院では2つのモニターを設置しているので、内視鏡検査の際に患者様と一緒に耳の中を確認できます。

耳あか(耳垢)の除去の仕方

・内視鏡カメラや顕微鏡を見ながら、小さいピンセットや細い吸引管を使い、耳あかを取り除きます。
・耳あかが硬い場合には、柔らかくするために「耳垢水」と呼ばれる薬を耳の中に入れて耳あかをふやかして、洗浄・吸引します。
 場合によっては、ご自宅で何回か耳につけてから、ご来院いただくこともあります。

よくあるご質問

1)耳掃除だけでも受診してよいのでしょうか?

もちろん大丈夫です。
「耳垢除去」も医療行為の一つなのです。

耳掃除は“親と子のスキンシップ”になりますが、赤ちゃんや小さなお子さんの耳は小さく、お子さんが暴れることもあるので、ご自宅で耳掃除をするのは意外と難しいものです。 
そんな時は、プロである耳鼻咽喉科専門医にお任せください。

耳掃除の通院では、2~3ヵ月おきにご来院いただくことをおすすめしています。
赤ちゃん(生後2か月頃~)からご高齢の方まで、耳あかでお困りでしたら、お気軽にご来院ください。

2)自宅での耳掃除はどのくらいの頻度でやれば、よいのでしょうか?

ご自宅で行う耳掃除は、1回片耳2~3分を月1回程度で十分です。
また、耳あかは耳の入り口から1cmくらいの浅い場所に溜まるので、綿棒で優しく取り除きましょう。

この時、無理に耳の奥の方まで取ろうとするのは逆効果です。
耳あかを奥に押し込んでしまうばかりか、外耳道が傷ついて、外耳炎を引き起こしてしまうこともあります。

耳掃除は、ほどほどがちょうどいいのです。

トピックス:耳あかの除去で「めまい」が起こる!?

耳あかが外耳道だけでなく、鼓膜にまで付着しているような重症の耳垢栓塞では、一気にピンセットや吸引管で除去すると、一時的に「ふらつき」「めまい」が現れることがあります。

これは、耳あかを取り除くときに、鼓膜の奥にある中耳や内耳へ刺激が伝わってしまうことが原因となっています。

耳あかの除去で毎回起こることではありませんが、“起こるかもしれない”ということをご理解いただいて、処置後立ち上がるときには「ふらつき」にご注意ください。

処置の際にめまいやふらつきが想定できる場合、付き添いの方がいらっしゃらないときには、片耳ずつ2回に分けて処置を行う場合があります。

まとめ

耳掃除をすると「気持ちいい」と感じる方は、多いのではないでしょうか?
これは、耳の中に「迷走神経」と呼ばれる神経が綿棒で刺激されることによって、“気持ちいい”と脳に伝わるからなのです。
また、“耳掃除をすると咳が出る“という方もいますが、これも迷走神経による内臓への反射で起こることなのです。

ご自宅での耳掃除のポイントは、「月1回、耳の入口から1cm付近を取り除くだけにする」ということを心に留めて行いましょう。

しばらく耳の病気にはなっていない……という方も、「耳の健康診断」だと思って、耳鼻咽喉科で耳掃除をしてみませんか?
「耳あか(耳垢)」で心配事がある方は、お気軽に当院までご相談ください。

記事執筆者

記事執筆者

馬込駅前あくつ小児科耳鼻咽喉科
院長 岩澤 敬

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 補聴器相談医
日本めまい平衡学会 めまい相談医

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西馬込あくつ耳鼻咽喉科
院長 阿久津 征利

日本耳鼻咽喉科学会 専門医
日本めまい平衡医学会 めまい相談医
臨床分子栄養医学研究会 認定医

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耳の症状

  1. 耳鳴り

    耳鳴りは、人口1,000人あたり、男性26.3人、女性31.8人に自覚症状があるというデータより、大田区全体では約21,000人、馬込地区では約1,600人と、多くの患者さんが悩まれている症状です。

  2. 耳閉感(耳づまり)

    耳の奥がこもり、詰まった感じがすることを「耳閉感(じへいかん)」といいます。 人によっては、「膜が張っているような感じ」「水が入った感じ」などと表現する場合もあります。

  3. 難聴

    難聴とは、何らかの原因で聴力が低下し、言葉や音が聞こえにくくなる状態です。

  4. 耳がかゆい

    「耳がかゆい」という理由で耳鼻咽喉科を受診する方は意外と多く、特に若い女性に多い傾向です。最近では、テレワークや在宅になったことで、イヤホンを使う機会が増えたり、自宅で耳掃除をする機会が増えています。原因の多くは、耳掃除のやり過ぎ・耳の触り過ぎによる「外耳道湿疹」「外耳(道)炎」です。ほかにも、耳あかが溜まっている・耳の中の乾燥・外耳真菌症・喉の炎症やアレルギー性鼻炎によるものがあります。

  5. 耳あか(耳垢)

    「耳あか(耳垢:じこう)」とは、読んで字のごとく、耳の中に付着した垢(あか)のことです。

  6. 耳だれがでる(耳漏)

    「耳だれがでる(耳漏:じろう)」とは、耳から液体が出てくることで、主に耳のどこかで炎症・化膿が起こっているサインです。

  7. 耳が痛い(耳痛)

    耳が痛くなる(耳痛)原因は、主に耳に炎症が起こる疾患で、お子さんの場合は「急性中耳炎」、大人の場合には「外耳炎」が多く見られます。 ほかにも、ムンプスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルスなどのウイルス感染、耳の周囲にある顎・喉の炎症や腫瘍が原因となる場合もあります。