レバー幼児食 〜鶏レバーの甘煮〜

レバーはお好きですか?お肉は好きだけど、レバーは苦手という方が多いのではないでしょうか?

レバーが苦手な理由としてあげられるのは…
・くさい
・見かけが嫌い
・味が好きじゃない?
・食感が苦手         などがあります。

レバーというのは、豚、鶏などの肝臓のことを言います。豚や鶏、牛などの肝臓には多くの栄養分が含まれており、栄養素の宝庫とも言われています。年齢・性別問わず摂取したい栄養素がたくさん含まれています。特に鉄分豊富なことはよく言われますが、なぜレバーがいいのでしょうか?

※レバーに含まれる栄養素:鉄分・ビタミンA ・ビタミン B 群・タンパク質・葉酸

それは栄養価の高さのみならず、その「即効性」にあります。体内で栄養素を変換する必要がなく、ビタミンAをダイレクトに吸収することができます。成長期や妊娠期には筋肉や血液を作るため、特に必要となります。もしレバーがもつ栄養素が不足してしまうと貧血、頭痛、疲れやすくなったり、集中力がなくなったりします。

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨

第2回目の今回は、前回に引き続き、レバーレシピをご紹介します!3歳のお子さまからお召し上がりいただけます。レバーは下処理をすることで臭みが取れ、少し甘めに煮ることでお子さんでも食べられる一品になります!

鶏レバーの甘煮

材料

鶏レバー      300 グラム
玉ねぎ       1/2 個
醤油        大さじ1
水         200ml
マーマレードジャム 大さじ1
【水溶き片栗粉】
片栗粉       大さじ1
         大さじ1

作り方

1、鶏レバーは血合いと脂身を取り除き一口大に切り、玉ねぎは薄切りにする

2、 1の鶏レバーは 3回ほど優しく丁寧に洗い、氷水に 20 分ほどつけておく

3、鍋に水 200mlが沸騰したら、キッチンペーパーなどで水気をふいた 2を入れる

4、再び沸騰したらマーマレードジャムと玉ねぎを入れる

5、醤油を入れ混ぜしたら水溶き片栗粉を入れる

*大人の方はゆずごしょう、一味唐辛子などを入れると美味しくいただけます
*お酒のおつまみとしてもおいしいです

このレシピのポイント

レバー料理は下処理が大切です。 臭みをきちんと取ることで少しでレバーへの苦手意識を無くしましょう。優しくレバー を 洗うとレバーが可愛く見えて一層美味しく感じます。

レバーに関して

必須アミノ酸をバランスよく含み、「栄養の宝庫」といわれるレバー。レバーを食べ過ぎると高脂血症になると考えている人もいますが、マーガリンなどのトランス脂肪酸などが原因になりますので、食べ過ぎなければレバーで高脂血症になる心配はありません。しかし、食べ過ぎると頭痛の元になったりなど反対に健康を介する恐れがあります。食べ過ぎず適量を守って食べてください。

  • レバーの栄養素に関して

冒頭でもお伝えした通り、レバーには豊富な栄養素が含まれています。鉄分、ビタミンA 、ビタミン B 群、タンパク質、葉酸です。

【鉄分】
鉄分は血液を構成するヘモグロビンの構成要素として重要な栄養素です。食材に含まれる鉄分には2種類あり肉類や魚介類に含まれる「ヘム鉄」と野菜類に含まれる「非ヘム鉄」があります。ヘム鉄の代表的な食材がレバーです。ヘム鉄は吸収率が非ヘム鉄の5 〜10 倍です。もしこの栄養素が不足してしまうと貧血、頭痛、疲れやすくなったり、集中力がなくなったりします。

【ビタミンA】
免疫力の向上、目の健康維持や肌を正常に保つ働きがあります。しかし大量に摂取してしまうと肝臓に蓄積し、肝障害を引き起こす原因になります。

【ビタミンB群】
特に鶏レバーに豊富なビタミンB郡は、エネルギーや糖質、タンパク質、脂質などの代謝に関わる栄養素です。特にビタミンB1の含有量が少ない精白米を食べる日本人に不足しがちな栄養素であり、糖質を多くとると必要量が高まるため、糖質やアルコールをよく摂取する方は意識して摂ってください。

【たんぱく質】
私たちの体を作る骨や筋肉、血液を構成する栄養素です。

【葉酸】
妊婦の時に葉酸をとるように産婦人科などで言われた経験がある方も多いと思いますが、葉酸には血液を作る造血作用があります。葉酸には血液を作る造血作用があります。葉酸を摂取すべき理由ですが、細胞分裂が活発な胎児の発育を助ける効果があるので、授乳葉酸を摂取すべき理由ですが、細胞分裂が活発な胎児の発育を助ける効果があるので、授乳中も含めて必要量が増加します。

  • 幼児期に必要な1日の鉄分量と目安

幼児期に必要な1日の鉄分量は、下記です。
3〜 5歳:5.5mg
6〜 7歳:6.6m g

鶏レバーの場合は、100gで 9.0mg なので1日あたり
3〜5歳の場合は 約 60g
6〜7歳の場合は 約 70g

  • 美味しいレバーの見分け方

鮮やかな赤、深いワインレッド、ツヤがあるものが新鮮なものです。最初は臭みが少なく鶏レバーから始めることをおすすめします!

  • なぜレバーは貧血にいいの?

レバーが貧血にいい理由は、まず鉄の含有量が多く、その吸収効率が高いことす。野菜、穀類、海草など非ヘム鉄の吸収率が5%程度であるのに対し、肉やレバーのヘム鉄の吸収率はおよそ20%です。また、レバーや肉などに含まれる動物性タンパク質は、野菜などの非ヘム鉄の吸収を助けます。大根葉やホウレンソウなど鉄分の多い野菜とレバーのコンビは、鉄供給源として最適です。

さらに、レバーはヘモグロビンに鉄を渡す役目をする銅も含んでいます。銅が不足すると、肝臓などの貯蔵鉄が引き出せなくなって鉄が不足し、貧血になります。貧血の治療や予防には銅も必要で、レバーは鉄も銅も含む、まさに貧血予防に効果的な食品なのです。

  • レバーがどうしても食べられない時は?

栄養豊富とはいえ、なかなか毎日食べられないものですよね。また、下処理をしてもやっぱり食べられないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな時には下記の食材を意識的に摂取することをお勧めします。
・赤身の肉や魚
・貝類
・大豆製品
・青菜の野菜
・海苔やひじき等の海藻

まとめ

何度もお伝えしますが、適量のレバーを定期的に摂取するとさまざまなメリットがあります。

レバーは鉄分が豊富なことから貧血予防・ビタミンAにより皮膚の粘膜の健康を保つ作用などにも効果的です。またほかの部位に比べて、たんぱく質が豊富で低カロリー・低脂質。ダイエット中でも安心して食べられます。しかし栄養価の高さゆえに、レバーを食べ過ぎることは、かえって健康に悪影響を与えることになってしまうこともご注意ください。

独特の臭みも下処理を丁寧にすることで美味しく食べることができます。少し時間はかかりますが、工程を慣れてしまえば楽に調理することができます。お子さんと一緒に美味しく健康になりましょう🌟

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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