レバー幼児食② 〜豚レバー入りドライカレー〜

貧血気味であったり、鉄分補給にはレバーが良いとよく耳にします。確かに鉄分は豊富に含まれていますが、それ以外にも美容やダイエットにうれしい栄養が豊富に含まれています。そしてお子さんの成長にも影響があることをご存知でしょうか。

レバーには、牛・豚・鶏の3種類あり、それぞれカロリーや含まれる栄養素なども変わってきます。

■鶏レバー

他のレバーと同じで低カロリーで高タンパク、体に必要な栄養素が豊富に含まれているのでダイエットや美容に活躍する食材です。更に鶏は牛と豚に比べてクセがなく食べやすいのでおすすめです。

100g当たり 111 kcal(たんぱく質 18.9g、炭水化物 0.6g、脂質 3.1g)

■豚レバー 

豚レバーも牛と同様に高タンパクで低糖質、低脂質となっていますのでカロリーが低い為、太る心配が少ないです。その他ではビタミンAとビタミンDのビタミン類や、鉄分や亜鉛等のミネラル類も豊富に含まれています。

豚レバーは生で食べる事が禁止されていますので必ず加熱調理しましょう。豚レバーも匂いや癖がありますので下処理が必要です。味つけを濃くしてしまうとカロリーが高くなり太る原因になりますので気をつけましょう。
100g当たり 128 kcal(たんぱく質 20.4g、炭水化物 2.5g、脂質 3.4g)

■牛レバー

たんぱく質は1食の目標摂取量が15g以上なので、目標に達する量を摂取する事が可能です。その他ではビタミンB12、葉酸、パントテン酸等のビタミン類と亜鉛やセレンや銅や鉄等のミネラルが豊富に含まれています。

独特な臭みがありますので調理する時は丁寧な下処理が必要となり手間がかかりますが糖質や脂質が少なくカロリーが低い万能な食材です。沢山食べても太る心配がありません。

100g当たり 132 kcal(たんぱく質 19.6g、炭水化物 3.7g、脂質 3.7g)

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨

第3回目の今回は、前回に引き続き、レバーレシピをご紹介します!本当にレバー入ってる???と疑うぐらい食べやすいお子さん向けのレシピです🍳

豚レバー入りドライカレー

 

材料

合挽き肉  100 グラム (豚ひき肉でも可能)    
豚レバー  50 グラム
大豆の水煮 50 グラム               
玉ねぎ   1/2 個
コーン缶  1/2 缶 (60 グラム           
すりおろしニンニク 1/2 片
カレールー  25 グラム              
カレー粉  大さじ1/2
トマトケチャップ    大さじ1/2           
ウスターソース      小さじ1/2
水      100ml

作り方

1、玉ねぎはみじん切りにする

2、豚レバーはそぎ切りにして優しく2〜 3回洗い、牛乳50mlに20 分ほど浸す
*牛乳で20分つける前と後の写真です。牛乳の色がほのかにですがピンクになったのがわかります

  

3、牛乳を捨ててレバーをもう一度流水で洗い2〜3分茹でる。その後みじん切りにする

4、カレールーを小さく刻む

5、大きめの耐熱ボウルに合いびき肉、 ①②③とカレー粉、トマトケチャップ、ウスターソース、すりおろしたにんにく、大豆の水煮、コーン缶を入れる(すぐに食べずに作り置きにしたい場合は、このように保存容器で作ると良いです)

6、混ぜ合わせラップをし、 600W のレンジで 6 分加熱する

7、加熱したものをかき混ぜて再びラップをし、同じく600W5分加熱する
  *熱いので火傷に気をつけてください!

完成!✨

このレシピのポイント

豚レバーの処理がちょっと面倒だなと思われた方はスーパーなどで焼き鳥のレバーを2本、購入され、刻んでいただいて使っていただいても大丈夫です。レバーの処理が苦手だけど、レバーが食べたいという方にもおすすめのレシピです!

栄養士の大澤さんのご自宅では娘さんたちに出したところ、レバーが入っていると私が言うまでレバーが入っているとは思わないほどレバーの味がしませんでした。私も食べてみましたが、レバーが入っていると知っているにもかかわらず食べてもわかりませんでした。

レバーに関して

必須アミノ酸をバランスよく含み、「栄養の宝庫」といわれるレバー。過去2回のレシピ紹介では鶏レバーを使ったものですが、今回は豚レバーを使用しました。冒頭でも記載した通り、レバーといっても、鶏レバー、豚レバー、牛レバーあり、それぞれの特徴があります。

■美容にいい鶏レバー
ビタミンA(皮膚や目の健康 葉酸 記憶力の衰えや物忘れの予防)、ビタミン B1( 疲れを回復させる)、ビオチン(ハリのある肌やつやつやの髪の毛を保つ)を豊富に含んでいます。体内のヒアルロン酸 皮膚の柔軟性を守ることから化粧品などの保湿成分としてよく利用されているを増やすなどアンチエイジング効果も期待ができます。

■疲労回復にいい豚レバー
ビタミンA 、ビタミン B1 、ともに鶏レバーに注いで優秀で、タンパク質が 1 番高いです。良質なタンパク質が取れるので運動後に食べると疲労回復に効果的です。おいしさを感じるためのミネラルである 亜鉛も含まれています。ナイアシンも豊富でお酒に含まれているアルコールを分解してくれます。

■生理痛にいい牛レバー
ビタミンEは、若返りビタミンともいわれていて活性酸素の攻撃から細胞膜を守る働きがあるが豊富で、ホルモンの活動を活発にすることから、生理痛や生理不順の症状緩和も期待できます。ビタミン B12は、脳や脊髄にある全身をコントロールする中枢神経や、全身に張り巡らされた末梢神経が正しく働くようにコントロールします。少なくなると眠れなくなったり、肩こりや腰痛など神経障害の状態になってしまいます。認知症を発症した人の脳にはビタミン B12 が少ないことも報告されている が多いです。ヘム鉄の量は鶏、牛より低いものの貧血改善に期待が持てます。

■こどもの知能の成長にいいレバー
鉄分不足はこどもにも影響があることをご存知ですか?実は、運動機能、体温保持機能、免疫機能、子どもの知能、コラーゲンの合成機能が低下すると言われています。その他に親御さんにとっては特に気になる「脳の発達」に影響があるとされています。脳の成長スピードは速く、3歳児の脳重量は既に大人の脳重量の約8割に達します。こうした脳の成長を支えているのが鉄分です。さらに2歳以下の子どもの場合は、鉄分が不足した状態が3カ月以上続くと、認知能力や運動能力、社会性、情緒の発達などに支障が出るといわれています。脳の成長に欠かすことのできない鉄分、それを効率よく摂れるのが赤身の肉やレバーです。レバーや赤身の肉の鉄分はヘム鉄といわれ、体内に吸収されやすいです。ぜひお子様にも工夫して今回ご紹介したレバーレシピで一緒に摂取しましょう!

まとめ

含まれている栄養素・カロリーや特徴から見ても、レバーはとても栄養も高く積極的に摂取したい食べ物の1つです。

糖質と脂質が少なく低カロリーなので、食べても太る心配がなく、高タンパクなのでダイエットをしている人にも向いています。それだけでなく、レバーにはビタミンAや葉酸等のビタミン類や鉄分等のミネラルが豊富に含まれています。美容だけでなく、疲労回復や生理痛、そしてこどもの脳の成長にも関わってきます。

レバーの下処理が苦手な人はスーパーのお惣菜から焼き鳥のレバーを選び、今回のようにアレンジをすることで無理なく摂取しましょう。

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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