ビタミンD③

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前回のビタミンD②の続きです!

・「ビタミンD③」

・「にんじんしりしり」

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき、毎回栄養たっぷりのレシピをご紹介しております。

過去のレシピに関してはこちらよりご覧くだ


前回のおさらい

前回は、具体的な商品名などを挙げて、 ビタミンDの量を記載しました。現代は、十分なビタミンD量を維持しない人が90%以上と言われているほど不足しているのが現状です。


ビタミンDが不足すると?

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収に必要な要素です。丈夫な骨や歯をつくります。
そのビタミンDが不足してしまうと、骨が十分に作られずにもろくなったりします。

代表的な病気として、骨軟化症、骨粗しょう症、くる病などがあります。
◎骨軟化症とは、正常な骨が作れず、骨が弱くなり、痛み、骨折、筋力低下などが起こる症状です。進行すると、腰背部、股関節、膝関節、足などに痛みが現れることがある他、骨盤等の骨が出ている部分に圧痛が見られることもあります。進行すると、歩行障害などの原因にもなります。

◎骨粗しょう症とは骨の中がスカスカになった状態です。骨がもろくなるため、骨折などのリスクが高まります。特に高齢者に多いです。原因としては、骨代謝のバランスが崩れることです。骨代謝とは古い骨を壊し、新しい骨を作る仕組みです。

◎成長期の子供が骨格異常の場合は、くる病のリスクが高まります。くる病の症状は、骨格の変形によるO脚、脊柱の湾曲などのほか、骨の痛み、筋力低下、低身長などが主なものです。

 免疫や代謝機能を助ける働きもある為、ビタミンDが不足すると、免疫力低下などがあり、風邪を引きやすくなったり、コロナに感染しやすくなり、重症化しやすく、後遺症が残りやすくなり、体調不良や様々な病気の原因になります。

また、筋力の低下や花粉症などのアレルギー疾患、肌荒れや口内炎などの皮膚関連の疾患の発症リスクも増加するといわれており、うつ病などの精神疾患を発症する要因にもなるといわれています。

血中のカルシウム濃度を調節する働きがあります。不足すると、低カルシウム血症になる可能性があります。低カルシウム血症になると、手足または顔のしびれ、筋肉の硬直、興奮などの精神状態、不整脈、吐き気、などの症状が出る可能性があります。

子供も大人もビタミンD欠乏症が増えている

子供の外遊びの時間が年々減っている傾向にあることから、不足しているといわれています。

ビタミンは体内では生成できませんが、ビタミンDは紫外線を浴びることで体内で生成できます。

日光浴の場合、極端に紫外線が弱い場合を除いて、ひなたの場合は15分、日陰なら30分程度の日光浴がお勧めです。

中高年女性の半数以上がビタミンD不足状態と言われています。
これは生活習慣の変化により、紫外線対策の過剰により、日光を浴びる時間が減少していること、魚より肉の食生活の変化によりビタミンD摂取が不足していることがあげられます。


ビタミンDを過剰に摂取すると?

短期的に、または長期的に過剰摂取すると、骨からのカルシウムの促進により血中のカルシウムの濃度が高くなり、腎臓、筋肉などへのカルシウムの沈着や軟組織の石灰化が見られます。
消化器官に障害を招きやすくなりますので嘔吐、食欲不振、体重減少などが起こることがあります。
成長期では発育が止まってしまうこともあります。

長期間過剰摂取すると、血液中のカルシウム濃度が上昇して、血管の内壁や心臓、肺、胃、腎臓などの内臓に、カルシウムが沈着しやすくなります。特に腎臓にカルシウムが大量に沈着すると尿毒症を起こして、体調が非常に悪化し、ひどい時は命に関わる状態になることも。急性腎不全になるリスクもあります。

急性腎不全になるリスクもあります。

ビタミンDは脂質性であるため体外に排出されにくい栄養素です。脂溶性は油脂に溶けやすく、水に溶けにくい性質です。
また、体内の脂と混ざりやすく尿には溶けにくい栄養素であり、過剰摂取すればするほど体内に蓄積される恐れがあります。

食品、食材に含まれるビタミンDのほとんどは、その含有量がそんなに多いわけではないので、極端な偏食をしない限り問題になるような過剰摂取は起こりづらいでしょう。


本日の一品:にんじん・しりしり

■材料(2人分)

にんじん    1/2本(100グラム)
ツナ缶     1/2缶
卵       1/2個
みりん     小さじ1
醤油      小さじ

1、にんじんを千切りにする。

2、耐熱皿に1とツナ缶を入れる。ふんわりとラップをかけて電子レンジ600W3分加熱する。

3、溶き卵、醤油、みりんを加え、600W1分加熱する。

栄養士の大塚先生から一言:
ツナと卵が入っているので、お子さんも食べやすいです。スライサーなどを使うと千切りも簡単にできます。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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