ビタミンD④まとめ

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・「ビタミンD④まとめ」

・「高野豆腐の卵とじ」

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき、毎回栄養たっぷりのレシピをご紹介しております。

過去のレシピに関してはこちらよりご覧ください。


ビタミンDまとめ

ビタミンDとはカルシウム吸収を助け、食物からカルシウムが吸収されやすくなるように助けたり、骨や歯に届けるビタミンです。

筋肉を動かす時、正常に心臓を動かすために働くカルシウムは体内を巡っていますが、カルシウムが少なくなったときにはビタミンDが骨からカルシウムを溶かして血液に届けます。

過剰な分を排出することができないので、体に蓄積してしまうリスクもあります。

ビタミンDには、ビタミンD2からD7まで6種類あります。

しかし、D4からD7には食品にほとんど含まれていません。活性も低いです。

キノコ類に含まれているビタミンD2と魚類、卵などの動物性食品に含まれているビタミンD3が人間にとって重要なビタミンDといわれています。

主な働きとしては、骨や歯の発育促進、小腸で、カルシウムとリンの吸収を促進させる働き、血中カルシウム濃度を一定に調節することで、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きなどがあります。

筋力維持にも注目されています。十分に摂取しておくことで、筋力を維持し、転倒のリスクやパフォーマンスの低下を防ぐことができると考えられています。

1日の目安摂取量

1日に必要なビタミンDの目安摂取量は18歳以上の男女とも8.5マイクログラムとされています。

耐容上限量は100マイクログラムです。

ビタミンDを多く含む食材

  • 鮭・・・一切れ(80グラム) には約25マイクログラム含まれ、一切れ食べるだけで1日分以上摂取できます。
  • ぶり
  • さんま
  • うなぎ
  • めかじき
  • イワシ
  • しらす干し
  • ツナ・・・ツナ缶にはビタミンDのほか、タンパク質、DHA、EPAも含まれています。
  • 卵・・・黄身に多く含まれています。
  • キノコ類・・・特に干ししいたけは100グラムあたり約17マイクログラムとビタミンDがたくさん含まれています。

ビタミンDが不足すると

ビタミンDの働きとしてカルシウムやリンの吸収に必要な要素であり丈夫な骨や歯を作ることから不足してしまうと、骨が十分に作れずもろくなったりします。

骨軟化症、骨粗しょう症、くる病などになる可能性もあります。

骨軟化症とは、正常な骨が作れず、骨が弱くなり、痛み、骨折、筋力低下などが起こる症状です。

骨粗しょう症とは骨の中がスカスカになった状態です。骨がもろくなるため、骨折などのリスクが高まります。

成長期の子どもが骨格異常の場合はくる病のリスクが高まります。くる病は骨格の変形によるO脚、脊柱の湾曲などのほか、骨の痛み、筋力低下、低身長などが主なものです。

免疫力低下なども挙げられます。

風邪をひきやすくなったり、コロナに感染しやすくなり、重症化しやすく後遺症が残りやすくなります。体調不良や様々な病気の原因になります。

花粉などのアレルギー疾患、肌荒れ、口内炎などの皮膚関連の疾患の発症リスクも増加し、うつ病などの精神疾患を発症する要因にもなるとも言われています。

ビタミンDの過剰接種の影響

骨からのカルシウムの促進により、血中のカルシウムの濃度が高くなり、腎臓、筋肉等へのカルシウムの沈着や軟組織の石灰化が見られます。消化器官に障害を招きやすくなり嘔吐、食欲不振、体重減少などが起こることがあります。成長期では、発育が止まることもあります。

長期間過剰摂取すると、血液中のカルシウム濃度が上昇することから血管の内壁や心臓、肺、胃、腎臓などの内臓にカルシウムが沈着しやすくなります。特に腎臓にカルシウムが大量に沈着すると、尿毒症を起こし、ひどい場合は命に関わる状態になります。急性腎不全になるリスクもあります。

ビタミンDは体内の脂と混ざりやすく尿には溶けにくい栄養素なので、過剰摂取すればするほど、体内に蓄積される恐れもあります。

食品や食材に含まれるビタミンDのほとんどは、その含有量がそんなに多いわけではないので、極端な偏食をしない限り、問題になるような過剰摂取はないです。

サプリメントを飲む場合は注意が必要です。

十分なビタミンD量を維持しない人が90%以上と言われているほどビタミン摂取不足が懸念されています。理由としては、魚を食べる機会が減ったこと、日照時間が短いなどが挙げられます。意識して摂りたい栄養素の1つです。


本日の一品:高野豆腐の卵とじ

■材料 (2人分)
高野豆腐         2個
卵            3個
ほししいたけ       2個(水またはお湯で戻す) 
にんじん         1/2本
昆布           5センチ角
 
■調味料
水            1カップ(干し椎茸の戻し汁を使う)
砂糖           大さじ2
しょうゆ         大さじ2
みりん          大さじ2

1、高野豆腐、干し椎茸を水やお湯で戻す。

2、高野豆腐、人参、椎茸、昆布を 1〜2センチ角位に切る。調味料を合わせる。

3、耐熱容器に2を入れふんわりとラップをする。
4、電子レンジ600W8分加熱する。
5、溶き卵を入れふたたびふんわりとラップをして1分30秒加熱する。

栄養士の大塚先生より一言:

高野豆腐、にんじん、しいたけ、昆布は同じ位の大きさに切った方が、特に小さなお子さんはスプーンに乗せやすくて食べやすいです。昆布はハサミで切りました。

高野豆腐、干ししいたけはお湯で戻すと早く戻すことができますよ。

干ししいたけのもどした汁を使用します。あらかじめ分量を計ってもどすと計量が楽にです。

電子レンジで加熱した後はかなり熱くなっています。火傷に注意をして取り出してください。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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