口は健康の入り口〜噛むことは健康づくりの第一歩!

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨
過去のレシピに関しては<a href=”https://www.magojibi.jp/nutritionist_blog/”>こちら</a>よりご覧ください。

「よく噛んで食べてますか?」
噛むことは私たちの健康にとって大事なことです。
最近、民間の方が初めて宇宙ステーションへ行き話題になりましたよね。
宇宙食は以前は飲み込むだけの形状だったそうですが、現在は「噛むこと」が出来るように工夫されているそうです。その理由の一つは噛まないことでストレスがたまったためだそう。
噛むことは単に食べ物をすりつぶすだけではなく、体にも心にとっても大切なことなのです。

現代の日本人と昔の日本人では1回の食事の時間が4倍以上違い、昔はよく噛んでいたそうです。
例えば卑弥呼のいた弥生時代では1回の食事で噛む回数が約4000回、江戸時代では約1600回、現代では約600回と言われています。昭和初期と比べても噛む回数は約半分になっているそうです。

ひみこのはがいーぜ

よく噛むことでメリットがたくさんあります。
よく噛むことの大切さを伝えるため、
食育標語として
「ひ・み・こ・の・は・が・いー・ぜ」
があります。

ひ・・・肥満予防
よく噛まないで食べると、食事が早くなり満腹感を得るまでにたくさん食べなくてはならなくなり過食につながります。よく噛むことで、食物を十分に摂取したという満足感が得られ、食べ過ぎを防ぐことができ肥満の防止につながります。30回以上噛む咀嚼ダイエットといってよく噛んで食べるだけでダイエット効果があると言われています。たくさん噛むことでカロリーも消費され無理なく脂肪を落とせます。

み・・・味覚の発達
たくさん噛んで味わうことで、唾液が分泌され食べ物本来の味を認識することができ味覚が発達します。

こ・・・言葉の発達
よく噛むことで、顎が発達し、歯が正しく生え揃って噛み合わせも良くなります。口の周りの筋肉も鍛えられるので自然に、正しい口の開き方ができるようになり、正しい発音ができるようになると言われています。表情が豊かになったり小顔になる表情筋も自然に鍛えられます。

の・・・脳の発達
噛むことで脳の緊張を和らげたり、脳の血流が良くなり脳が活性化します。脳内の知能に関わる海馬、総合的な働きをする全頭前野、情報を統合させる連合野、いずれも噛むことで活性化することが明らかになっています。子どもはしっかり噛むことで脳を刺激し、味覚や発音の発達に影響があります。高齢者にも口腔機能維持の効果があり、噛むことで脳が刺激され老化防止になると言われています。入れ歯で物がよく噛めないと寝たきりや認知症になる確率も高くなります。

は・・・歯の病気予防
口の周りの筋肉を使うことで顎が発達するので、子どもの頃にしっかり噛んでいる子は顎が発達し、きれいな歯並びになると言われています。唾液の分泌が増え、唾液の抗菌作用によって口の中の清掃効果が高まります。虫歯を予防し歯周病の予防にもなります。

が・・・ガン予防
発がん物質を唾液に30秒つけておくと毒消しの効果があると言われています。唾液に含まれるペルオキシダーゼという酵素が発がん作用を抑える働きがあるためです。
よく噛むことで唾液が消化吸収を助け、腸内環境が整うことでアレルギー症状を抑える効果や免疫力のアップも期待できます。

いー・・・胃腸快調
よく噛む事で唾液がたくさん分泌されます。唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。唾液と混ざり柔らかくなった食事が胃の中を通過することで胃腸が活発になります。胃腸の負担を減らすとともに元気に活動するために必要な栄養素を十分に吸収できます。特に胃腸が弱い方はよく噛むことを心がけるようにしてみましょう。

ぜ・・・全力投球
歯並びと運動能力には関係があることがわかっています。噛むことで顎の骨や顔の筋肉が発達し、顎が丈夫になり全身に力が入ります。もちろん運動だけではなく仕事などでも力が入る瞬発力や集中力を身に付けることが出来ます。顎の筋肉のほかに首や背中、胸の筋肉も一緒に働くため、体のバランスが安定します。

自然と噛む回数が増える食材

食物繊維の多い食材や噛みごたえのあるものは、自然と噛む回数が増えますよ!

・ごぼう
・れんこん
・きのこ類
・こんにゃく
・イカ
・タコなど

栄養士おすすめおいしい簡単レシピ~きのことこんにゃくの煮物~

■材料 (2人前)

こんにゃく1/2枚(150グラム)
エリンギ1/2パック(50グラム)
ごま油小さじ1/2
醤油大さじ1/2
みりん大さじ1/2

■栄養士からの一言

いつもの料理に1品!よく噛むメニューをプラスするだけで噛む回数を増やすことができるのでおススメです。
こんにゃくはダイエット食品としても有名ですね。
歯ごたえもあり、よく噛め噛まなければ飲み込むこともできませんね。食物繊維が含まれているため腸内環境を整え便通改善も期待できます。

今回、ご紹介した料理を食べるといつもの食事の時間より長くなりました。噛む時間も増えますのでよかったら作ってみてください。

■作り方

1、エリンギは横半分に切り太めの千切り、こんにゃくは縦に半分に切り薄切りにする。

☆こんにゃくのアク抜き

耐熱容器に1のこんにゃくを入れ、ひたひたにかぶる位の水を入れます。ラップをかけ600W2分加熱します。

*こんにゃくのアク抜き後には水は捨ててください

2、耐熱容器にごま油、1、みりんを入れ混ぜラップをかける。

4、醤油を入れひと混ぜしてしばらく放置して味をなじませる。

*冷めるまでそのまま置いておいてください。

5、完成!!!

まとめ

いかがでしたでしょうか???

今回は噛むことの大切さについてお伝えしました。
よく噛むことで全身の健康につながる効果がたくさんあります。
食材で悩んだときに、ひとつでも噛み応えのある食材を入れてみるのもいいかもしれないですね!
食べること、味わうことを楽しみながらよく噛む習慣をつけていきましょう!

次回の栄養ブログもお楽しみに(^ ^)

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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