よく噛む子供は頭も体も運動神経もよくなる!?

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨

近年共働き世帯も増え、朝食は手間をかけずに作り、子供が遅刻しないよう急いで食べさせることを優先するご家庭も増えてきています。

しかし、子供の学習、運動意欲向上の為には噛み応えのある朝食を出す事が大切なのをご存じでしょうか。朝ご飯をよく噛んで食べる子供ほど、学習やスポーツへの意欲が高いという結果も出ています。

よく噛むことは、唾液がたくさん分泌され、唾液に含まれる「アミラーゼ」という酵素が、炭水化物の中のでんぷんを、脳と体に不可欠なエネルギー源のブドウ糖に分解してくれます。消化がよくなり栄養をたくさん取り込むことができます。

また、噛むことは脳神経を刺激する為、脳の働きを活発にします。
そして、顎の筋肉を使うことで脳神経を刺激し、ホルモンが分泌され意欲向上や運動神経の発達も期待できると言われているのです。

よく噛むことのメリット

①健康面のメリット

何気なく毎日行っている「噛む」という動作ですが健康面のメリットも多いです。
お腹の調子を整えるという意味でもよく噛んで食べることが大切です。
しっかりと噛むことで唾液の分泌量が多くなり飲み込みやすく胃腸の動きも良くなります。
もしよく噛まずに食べてしまうと胃に負担をかけてしまい胃の調子が悪くなると頭の回転も悪くなります。

②スポーツや学力との関係

前述でもお伝えしましたが、噛む事はスポーツや学力にも関係するなど様々な研究から噛むことが脳を活性化することがわかっています。
食物を口に入れて咀嚼すると咀嚼筋の他にも首筋や頬、こめかみにかけての顔面には頸動脈や側頭動脈、顔面動脈、大脳動脈などの動脈が無数に走っています。よく噛むとこれらの動脈が激しく動いて、脳への血流が増します。
よく噛んで食事をとると、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚と言う五感の情報が脳に送られます。咀嚼をすることで脳に多くの情報が送られ、脳の感覚系と運動系の間で様々な情報が飛び交い、同時に脳のあらゆる部位を活性化させています。
噛むことでブドウ糖と酸素をいっぱい含んだ新鮮な血液が次々と脳に送り込まれ、生体エネルギーであるATPの生産が増大する結果、脳細胞が活性化して記憶や判断力、集中力などが増します。

③離乳食は噛むことの練習!少しずつ進めることが必要

離乳食の始まる後から6カ月ごろから奥歯の生え揃う3歳位まで、口の機能の発達に合わせた食事を食べることにより、咀嚼能力を習得していきます。
離乳食の開始の時期であるから食べ物の硬さは段階を追って少しずつ進め、噛むことを教えることが咀嚼能力を身に付けさせる上での基本になります。
ほとんどの保育園では離乳食後期から給食を出していますが、少しずつ食材を大きく切ったり園児に合わせて工夫しています。
噛むことを覚えないうちに食べ物の硬さを増してしまうと、噛むことの練習ができずに飲み込んでしまうので、成長に合わせて少しずつ硬さを増して調理することが大切です。

噛めなくなることのデメリット

うまく噛めないとどうなるの??

歯を失って噛めなくなって歯への刺激が少なくなると脳への血流が減少し海馬で誕生する神経細胞数が少なくなるだけではなく、生まれた細胞の寿命が短くなります。
最近の子供は好きな食べ物がハンバーグ、インスタント食品などが多く、あまり噛まなくても良い食品が食卓に上ることが増えています。
そうすると噛まなくなり、口の発達に支障がでて柔らかいものしか食べられなくなってしまいます。
子供の咀嚼力アップのおやつとして、「皮つきさきいか」など他のお菓子よりも2~3倍も多く噛み満腹中枢も刺激される為とてもおすすめです!

<参考文献 片野 學 2015年頭が良くなる食生活 噛むことの大切さを考える 東海教育研究所>

よく噛みダイエットにも‼︎鶏の胸肉と根菜類を入れたヘルシー中華丼

■栄養士からの一言

噛むのに使う咀嚼筋を毎回の食事に常に働かせると良いと言われています。
離乳食も同じですが、今まで柔らかいものが多かったのに突然噛みごたえのあるメニューにするのではなく、噛んで食べるメニューを少しずつ加え、よく噛み日常生活をランクアップしていきましょう。
よく噛むことはダイエットにも効果があります。よく噛んで食べることで唾液が分泌され糖分が吸収しやすくなり、食べた後に血糖値が上がるまでの時間が短くなり満腹感が出やすくなります。しっかりと噛めば噛むほど消費カロリーも増えるので痩せやすい状態になります。
鶏の胸肉など2~3センチ位に少し大きめに切りました。
もっと大きく切った場合は火の通りも確認してください。
簡単に短時間で作れますので是非一度お試し下さい♪

■材料(2人分)

鶏の胸肉100グラム
シーフードミックス100グラム
青梗菜1/2袋
ごぼう50グラム
レンコン50グラム

水溶き片栗粉
片栗粉大さじ1
水大さじ1

☆スープ
水150ml
酒大さじ1
みりん小さじ1
塩1グラム
醤油大さじ1

■作り方

1、鶏の胸肉は一口大に切り生姜汁小さじ1/2、酒小さじ1、醤油小さじ1/2、片栗粉小さじ1で下味をつける

2、シーフードミックスは解凍し、水洗いして水気を切る。生姜汁小さじ1、酒小さじ1、片栗粉小さじ1で下味をつける。

3、ごぼうは半月切り、レンコンは薄いいちょう切りに切る。

4、青梗菜を2〜3センチに切る。

5、耐熱容器に1〜4、スープを入れ、ラップをして電子レンジ600w9分加熱する。

6、水溶き片栗粉を入れラップをせずに1分延長する。

7、ご飯の上にのせて、完成!!!

まとめ

今回のブログはいかがでしたでしょうか???

よく耳にする「よく噛んで食べた方がいい」という話について、メリットやデメリットについて今回は説明させていただきました。

皆さん「ハリボー」の硬いグミはご存じでしょうか?
我が家の息子は幼少期にハリボーのグミをよく食べてました。
(中学生になる今でもたまに食べてます)
ハリボーはヨーロッパでは子供が初めて口にするお菓子とも言われています。
ヨーロッパの人々は昔からあまり硬いものを食べる習慣がなく、咀嚼力が弱かった為、
創業者(Hans Riegel)はグミによってそれを補いたいと考え、咀嚼力を鍛える為に作られたグミだそうです。サイズが小さいにも関わらず硬さがあり食べ応えもあるので、機会がございましたら是非お試し下さい♪

また次回のブログをお楽しみに^^

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

詳細はこちら