その他の病気

インフルエンザの予防接種

インフルエンザ予防接種

インフルエンザは、38℃以上の高熱、頭痛、筋肉や関節の痛み、倦怠感などの全身症状が急に現れる“ウイルス感染症”で、強い感染力があるため、毎年1,000万人以上の人が感染しています。近年は抗インフルエンザ薬の登場で効率的に治療できるようになりましたが、「感染しないように予防すること」が大切です。
インフルエンザの流行シーズン(12月~翌3月)前に「インフルエンザ予防接種」を行っておくことで、重症化を抑えることが期待できます。当院でも例年10月頃よりインフルエンザの予防接種(1歳~)を行っていますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。
※接種開始時期に近くなりましたら、実施内容をお知らせに掲載いたしますので、ご確認ください。今年度のインフルエンザ予防接種の内容はこちらからご覧ください。
実際にかかる費用・予約の取り方を掲載しています。

インフルエンザ予防接種の効果


インフルエンザワクチンについて


現在、インフルエンザ予防接種で使われているインフルエンザワクチンは、「不活化(ふかつか)ワクチン」です。
不活化ワクチンとは、インフルエンザウイルスの“感染する能力を失わせたもの”を原材料としているので、「自然感染」や生きているウイルスの毒性を弱くした「生ワクチン」に比べて、生み出される免疫力は弱くなります。
また、日本のインフルエンザワクチンは、次のシーズンの流行を予想した株(A型2種類・B型2種類)を選定して、製造した「4価ワクチン」です。

予防接種を受けるメリット


健康な大人であれば、つらい症状も1週間程度で回復しますが、小さいお子さんや高齢者、呼吸器系に持病がある方、妊婦さんなどの場合、免疫力が弱いため重症化しやすく、肺炎・気管支炎などの重篤な合併症を起こして、最悪の場合には死に至る場合もあります。日本では、インフルエンザによって毎年1万人が亡くなっていると報告されています。

インフルエンザ予防接種は、そんな命の危険に繋がるかもしれない「重症化」を防ぐ効果が認められています。
また、発症を防ぐ効果も一定程度あるとも考えられています。

いつからワクチン効果が現れる?


重症化を予防するために必要な免疫ができるのは、インフルエンザ予防接種をしてから約2週間後からとされています。

インフルエンザ予防接種の副反応(副作用)とは?



副反応(副作用)とは、「ワクチン接種によって、免疫が付く以外に起こる反応」のことです。副反応は、医薬品でよく耳にする、効果以外の作用を表す言葉「副作用」と同義語です。

副反応(副作用)が起こる理由


インフルエンザ予防接種をして、ワクチンを体内に入れると、体は免疫システムにより、インフルエンザウイルス(不活化)を「異物」と認識します。
異物であるインフルエンザウイルスを排除しようと「抗体」を作り出す際に、ワクチンの何らかの成分によってアレルギー反応を起こすこと(=副反応)があります。

インフルエンザ予防接種で起こりやすい副反応(副作用)


主な副反応は、次の通りです。

・ 接種部位の腫れ・赤み・痛み・かゆみ、熱感
通常2~3日で落ち着くので心配ありません。患部を冷やすと、症状が和らぎます。

・ 発熱(37℃台の微熱)、頭痛、悪寒、倦怠感
2~3日で微熱が治まるのであれば、正常な副反応の範囲内です。
※熱が出ると心配になってしまいますが、インフルエンザワクチンは不活化され、感染性を失っているので、ワクチン接種によるインフルエンザ発症はありません。

副反応は、免疫(抗体)を獲得するための正常な反応であり、ほとんどが一時的な軽い症状なので、心配ありませんが、念のためワクチン接種後30分は、できるだけ当院近隣にて様子を見るようにお願いします。
なお、重篤な副反応は、接種後5分以内に現れることが多くなっています。
何かありましたら、すぐにご来院ください。

再受診が必要な副反応(副作用)とは?


・38℃を超える高熱
・けいれん
・腫れ・赤み・じんましんが、腕や肩を超えて全身に拡がっている場合
・アナフィラキシーショック(呼吸困難・手足のしびれ・腹痛、胃痛・嘔吐・顔色が悪いなど)→呼吸困難の場合には、すぐ救急車を呼びましょう。

接種時期と回数



接種時期


インフルエンザ予防接種は、接種してから免疫が付くまでの時間を考えて、流行シーズンに入る12月中旬頃までに接種を終えておくと良いでしょう。
受験生や渡航を予定している方は、その予定よりも3~4週間前には接種しておいた方が良いでしょう。

接種回数


・13歳以上(大人・高齢者も含む):0.5mlを原則1回接種
※慢性疾患があり、著しく免疫が抑制されている人など、医師により2回接種が必要と判断された場合には、この限りではありません。
・生後6か月以上3歳未満:0.25mlを2回接種
・3歳以上12歳以下:0.5mlを2回接種

当院では、未成年者(高校生も含む)のワクチン接種には“保護者の同意および同伴”が必要です。

2回接種が必要な場合、接種間隔は?


13歳未満のお子さんの場合、1回のワクチン接種では十分な免疫がつきません。
免疫効果を考慮すると、1回目の接種より2~4週間(できれば4週間)あけると良いでしょう。

インフルエンザ定期予防接種とは?




次に該当する方は、予防接種法に基づく定期接種の対象者と定められ、インフルエンザ予防接種を希望する方は、お住いの自治体から接種費用の助成が受けられます。
・65歳以上の方
・60歳以上65歳未満の方で、心臓、じん臓、呼吸器の機能、またはヒト免疫不全ウイルスにより免疫機能に1級相当の障害をお持ちの方

当院も大田区の高齢者インフルエンザ予防接種の実施器医療機関となっています。
予防接種をご希望される方は、大田区から送付される予診票をお持ちになって、当院までお申し込みください。

ワクチン接種ができない方


明らかに発熱(体温が37.5℃以上)している方


発熱など体調が優れないとき・解熱後数日の場合も接種を控えた方が良いでしょう。

急性疾患にかかっている方


薬を飲む必要がある重篤な急性疾患にかかっている場合には、ワクチン接種によって体調に影響を与える可能性があるため、接種を見合わせさせていただきます。

過去にインフルエンザ予防接種で重いアレルギー反応(アナフィラキシー)が出たことがある方


微量ですが、インフルエンザワクチンには卵由来の成分が残存しています。
過去ワククチン接種後30分以内に、発汗・急に顔が腫れる・全身のじんましん・吐き気・嘔吐・声が出しにくい・息が苦しい・血圧低下などの重いアレルギー反応を起こしたことのある方は、接種できません。

そのほか、医師が「接種不適切」と判断した場合には、接種できません。

また、当院では、下記に該当するお子さんは小児科での接種をお願いしています。
①インフルエンザワクチンを生まれて初めて接種されるお子さん
②卵アレルギー・鶏肉アレルギーのあるお子さん
③半年以内にけいれん、てんかん発作があったお子さん

事前に医師とよく相談することが必要な方


次の方については、インフルエンザ予防接種について、よく医師と相談がする必要があります。

・心臓病・腎臓病・肝臓病や血液など慢性疾患で治療を受けている方
・前にインフルエンザ予防接種を受けた際に、接種後2日以内に発熱・発疹やじんましんなどのアレルギー反応が現れた方
・今までにけいれんを起こしたことがある方
・中耳炎や肺炎などによくかかり、免疫状態の検査で異常を指摘されたことのある方
・今までに喘息と診断されたことがある方
・インフルエンザワクチンの成分や鶏卵・鶏肉・その他の鶏由来のものに対して、アレルギーがあると診断されたことがある方

よくあるご質問



1)インフルエンザ予防接種を打って、インフルエンザを発症しませんか?


インフルエンザの予防接種で、インフルエンザは発症することはありません。
使用されるワクチンは、「不活化ワクチン」で、インフルエンザウイルスの感染性をなくして、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して作ったものなので、ウイルスとして機能していません。

2)ワクチン効果はいつまで続きますか?


一般的にインフルエンザワクチンの持続効果は、約5か月とされています。
また、過去に全くインフルエンザの感染歴や予防接種を受けたことない場合と、インフルエンザに感染したことがある方や毎年接種されている方とは、ワクチンの効果に差があると考えられています。

3)妊娠中にインフルエンザ予防接種を受けても大丈夫ですか?



インフルエンザ予防接種のワクチンは、不活化なので問題ありません。
むしろ、妊娠中は免疫力が低下して、インフルエンザに感染すると重症化しやすくなりますので、予防接種を受けておくことをお勧めします。
また、授乳中も同様で、お母さんのインフルエンザ予防接種によって、赤ちゃんに悪い影響を与えることないとされています。
当院では、かかりつけ産婦人科医の許可を得られた場合に接種を行います。

4)どうして、毎年ワクチンを接種しないといけないのですか?


インフルエンザウイルス(特にA型)は、ウイルス遺伝子の突然変異を頻繁に起こします。
自然感染や前に予防接種で作られた免疫では、重症化を防ぐまでの免疫力は難しく、突然変異のスピードに柔軟に対応するには、毎シーズンのワクチン接種が最良とされているのです。

5)1歳以下の子供は予防接種を打った方がいいですか?


当院では、6カ月以上1歳未満のお子様は対象外としています。
6か月以上1歳未満は、比較検討例が少ないため、インフルエンザ予防接種の有効性が確認できておらず、当院では行っておりません。

まとめ



世界には、とても沢山の感染症が存在しています。
その中でも、インフルエンザは重くなりやすい疾患で、“人類に残されている最大級の疫病”とも呼ばれています。
現代医学では、インフルエンザを100%防ぐことは難しいですが、ワクチン接種によって、危険な合併症やインフルエンザ脳炎・脳症などの重篤な健康被害を抑えることがWHO(世界保健機関)および世界で認められています。
ご自身だけでなく、大切な誰かのためにもワクチン接種でインフルエンザを予防しましょう。
インフルエンザの予防接種をご希望の方は、当院までお申し込みください。

今年度のインフルエンザ予防接種の内容はこちらからご覧ください。

記事執筆者

西馬込あくつ耳鼻咽喉科
院長 阿久津 征利

日本耳鼻咽喉科学会 専門医
日本めまい平衡医学会 めまい相談医

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  4. インフルエンザ

    インフルエンザは、12月から翌3月に流行ピークを迎え、毎年1,000万人以上の人が感染しています。38℃以上の高熱、頭痛、筋肉や関節の痛み、全身の倦怠感が現れます。小さいお子さんや高齢者、呼吸器系に持病がある方は、まれに急性脳症や肺炎など重症化して、最悪死に至ることもあります。治療に使われる抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑えるための薬なので、原則発症後48時間以内の服用が必要です。

  5. インフルエンザの予防接種

    インフルエンザは、38℃以上の高熱、頭痛、筋肉や関節の痛み、倦怠感などの全身症状が急に現れる“ウイルス感染症”で、強い感染力があるため、毎年1,000万人以上の人が感染しています。 近年は抗インフルエンザ薬の登場で効率的に治療できるようになりましたが、「感染しないように予防すること」が大切です。 インフルエンザの流行シーズン(12月~翌3月)前に「インフルエンザ予防接種」を行っておくことで、重症化を抑えることが期待できます。

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